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記事一覧

永福寺(蛸薬師堂) [京都十二薬師霊場 第十二番(成満)]

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寺院名: 永福寺(蛸薬師堂) 
宗派: 浄土宗西山深草派系単立 
所在地: 京都府京都市中京区 

「蛸薬師如来」 

 寅薬師・誓願寺などと並んで、新京極の商店街の中にあるお寺ですが、昔から様々な祈祷を行うためのお寺だったようで、観光客などが行き交う新京極の喧噪の中でも、この空間だけぽっかりと神秘的な雰囲気を湛えているように感じます。 

 以前から何度もお詣りしていることもあって、すっかり顔なじみになってしまったのですが、今回はこのお寺で京都十二薬師の巡礼を成満することになりました。 

 洛陽三十三観音と比べて、京都十二薬師の巡礼は札所数も少なく、ほとんどのお寺は市内に集中しているので、比較的手軽に巡拝することができます。今回も、約二ヶ月で全部回ることができました。十二薬師の巡礼だけを目的にするならば、おそらく二日あれば、それなりに余裕を持って回ることができそうです(一日でも不可能ではないですが、かなり忙しいと思います)。 

 むしろ、十二薬師巡礼の良いところは、お寺の方とコミュニケーションをしながらお詣りできるというお寺が多いことであると思います。まだしばらく京都に行く事が多そうですので、二巡目以降も続けてみようかと思います。 

 ところで。今回判明したことなのですが、これまで蛸薬師堂(永福寺)と、同じ敷地の妙心寺は浄土宗西山深草派だと思っていたのですが、どうやら現在はそこから独立しているようです。詳しい経緯までは詮索しなかったのですが、少なくとも現在は「西山深草派系単立」とのことです。

 永福寺は薬師如来が本尊なので、阿彌陀如来を本尊とする浄土宗系としては珍しいと思っていたのですが、かつては天台宗だったのだそうで、おそらくその名残なのかもしれません。その後何らかの経緯で浄土宗になり、永福寺はおもに祈祷を扱い、妙心寺は供養を扱う(この二つの線引きも難しいのですが)という役割分担になっているようです(因みに、妙心寺の本尊は阿彌陀如来)。
 
[京都十二薬師霊場 第十二番(成満)] 
蛸薬師 

西光寺(寅薬師) [京都十二薬師霊場 第十一番]

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寺院名: 西光寺(寅薬師) 
宗派: 浄土宗西山深草派 
所在地: 京都府京都市中京区 

「寅薬師如来」 

 新京極の商店街の中にあるお寺で、通りに向かって小さな門が開かれていますが、気をつけていないと通り過ぎてしまうぐらいです。

 以前にも一度お詣りしたときがあり、その時も本堂に上げて頂いて、色々と説明をして頂きました。去年だと思っていたら、もう二年も前の話だったんですねえ。今回も、ご住職様としばらく話し込んでしまいました。 

 浄土宗(西山深草派で、知恩院系の鎮西派とは流派が違いますが)なので、御本尊は阿彌陀如来ですが、脇壇に弘法大師作と云われている薬師如来が祀られており、完成したのが寅の日・寅の刻だったことから「寅薬師」と呼ばれているのだそうです。 

 こちらのお寺もまた、観光地お寺とは違い、お寺の方のお話ししながらゆっくりお詣りできます。通りがかったら、つい何度でもお詣り(お邪魔?)して仕舞いたくなる、穴場的なお寺だと思います。
 
[京都十二薬師霊場 第十一番] 
寅薬師 

大超寺 [京都十二薬師霊場 第八番]

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寺院名: 大超寺
宗派: 浄土宗 
所在地: 京都府京都市左京区 

「鍬形薬師」 

 ほとんどの京都十二薬師の札所は京都市の中心部にありますが、大超寺だけは少しだけ外れた岩倉にあります。京都駅か四条河原町から出ている岩倉行きのバスに乗って、花園町というバス停で降りたところから徒歩十分ぐらい、山の斜面に開かれた住宅地の坂道を登って行くのですが、少し道がわかりにくいです。バス停の近くに住宅地図があるので、それを見てから行くのが良いかと思います。また、平日は出かけて不在のこともあるそうで、事前に電話などで予約しておくのが無難そうです。

 見晴らしの良い高台にあるお寺で、幅広い石段を登りきったところの山門からは、京都市の方角が一望できました。どの季節に来ても良さそうですが、ちょうど冬枯れが始まり、山々にうっすらと雪も積もっていて、鄙びた感じが何とも云えない雰囲気でした。

 庫裏でお願いすると、奥さんのとても楽しい解説で本堂を案内して下さいました 浄土宗のお寺ですので、御本尊は阿彌陀如来なのですが、その宮殿(仏像を収めておく場所)の、江戸期のものという彫刻が素晴らいです。

 脇壇には様々な仏像が祀られてあり、いずれも鎌倉~江戸時代のものという古いものばかりですが、まさに目の前で拝観することができました。その中に鍬形薬師如来の座像があり、決して大きな像ではないのですが珍しく金属製で、芯材は鉄、外側が青銅(?)だそうです。部分的に平安時代の造形も(継ぎ足されて?)混じっているとのこと。畑に埋まっていたところを発見され、その時にできた鍬による傷が背中にあるので「鍬形薬師」と呼ばれているのですが、現在のところこの傷は、光背に隠れて直接観ることができません。 

 驚いたことに、このお寺は「乾三十三所」の第三十三番の札所なのだそうで、石段脇にその事を示す石柱が建っています。先日にお詣りした成願寺も、「乾三十三所 第二十九番」の札所を示す標柱があって、疑問に思っていたのですが、まさかこんなところで再び話題に上るとは思ってもみませんでした。

 お寺の方の話によれば、どうもこの「乾三十三所」は過去に途絶えてしまった巡礼のようで、判明している札所も数カ所だけだそうです。記録などもほとんど残っていないか、または発見されていないとのこと。すごく気になります。

 そんな事もあって、お寺の方とはすっかり話し込んでしまいましたが、大変楽しいお詣りができました。とても有り難いご縁だと思います。十二薬師霊場は最近復興したばかりということもあってか、三十三観音などと比べると訪れる人も少ないようで、こうしたコミュニケーションのある、楽しいお詣りができる「穴場」的なお寺が多いように思います。

[京都十二薬師霊場 第八番] 
鍬形薬師 

廬山寺 [洛陽三十三所観音霊場 第三十二番(二巡目)]

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寺院名: 廬山寺 
宗派: 圓浄宗 
所在地: 京都府京都市上京区 

「如意輪観音」 

 廬山寺は第三番の護浄院からすぐの所に有るので、順番的にはもっと若い番号でも良いはずなのに、何故か第三十二番という、最後の方の番号が振られています。この洛陽三十三所の札所は固定的なものではなく、お寺の事情によって「脱退」したり「加入」したりする場合があるようで、もしかすると廬山寺も後から加入したのかもしれません。

 …と云うことを、お寺の方に直接訊けば良かったんですが、(毎回ながら)帰ってきてから気が付くわけで。orz 

 前回、廬山寺に来たのは十月でした。桔梗の庭が有名で、その時にもまだ少し残っていたんですが、こんどは桔梗が見頃の六月か七月に来たいと思います。
 
[洛陽三十三所観音霊場 第三十二番(二巡目)] 
如意輪観音菩薩 

護浄院(清荒神) [洛陽三十三所観音霊場 第三番(二巡目)]

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寺院名: 護浄院(清荒神) 
宗派: 天台宗 
所在地: 京都府京都市上京区 

「准胝尊」 

 天台宗のお寺なのですが、仏教と日本の民間信仰とが混交した三宝荒神を本尊としているためか、本堂は神社のような形式です。

 准胝観音菩薩は、見かけ上はこっちが本堂かとも思えるような、観音堂という別の建物に祀られています。観音堂はふだんは鍵が掛かっているようですが、受付でお願いすると鍵を開けて頂くことができ、中に入ってのお詣りが可能でした。内陣にも「どうぞどうぞ」というわけで、ごくごく間近に仏像を拝むことができます。

 このお寺はわりと地味というか、観光客が来るようなところではないのですが、それだけに、こうしてゆっくりお詣りできる穴場的な寺院の一つだと思います。

[洛陽三十三所観音霊場 第三番(二巡目)] 
准胝観世音菩薩 

行願寺(革堂) [洛陽三十三所観音霊場 第四番(二巡目)]

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寺院名: 行願寺(革堂) 
宗派: 天台宗 
所在地: 京都府京都市中京区 

「革堂」 

 革堂は六角堂・因幡堂とともに「京の三町堂」と呼ばれ、こうしたお寺は、近くに住む一般の人たちが祈願に訪れるための場所、という性格が強いようです。そういえば「○○堂」という通称をもつお寺は、三十三間堂とかは別として、何となく似たような雰囲気 - それも民間信仰的なものと仏教とが渾然一体になったような、なにやら神秘的な雰囲気 - があると思います。

 このお寺は有名な観光地と云う訳でもないのですが、西国三十三所の札所にもなっているので、白衣姿の巡礼者をよく見かけます。いつか西国三十三所の巡礼も始めたいなあとは考えているんですが、京都あたりの適当なお寺で発願してしまおうかなとも思いつつ、やっぱり最初は青岸渡寺まで行きたいなとも思っていて、結局、何もしないままになっています。ちょっと南紀は遠いです。京都・大阪周辺だけでしたらすぐに回れるんですけどね。

[洛陽三十三所観音霊場 第四番(二巡目)] 
千手観世音菩薩 

誓願寺 [洛陽三十三所観音霊場 第二番(二巡目)]

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寺院名: 誓願寺 
宗派: 浄土宗西山深草派 
所在地: 京都府京都市中京区 

「大悲尊」 

 新京極の真ん中にある誓願寺は浄土門の聖地ですので、御本尊は阿彌陀如来(座像)です。観音菩薩はその脇壇に祀られています。 

 本堂には、観光客が行き交う新京極の道路からすぐに入ることができるのですが、毎日夕方にはお勤めが行われていて、いつもその時間に通りかかると、つい本堂に上がってお詣りしてしまいます。 

 受付で、いつも御朱印を書いてくださる方から「重ね印にされては如何ですか~?」と云われたこともあり、三巡目以降は重ね印で行ってみようかと思い始めました。

[洛陽三十三所観音霊場 第二番(二巡目)] 
十一面観世音菩薩 

頂法寺(六角堂) [洛陽三十三所観音霊場 第一番(発願、二巡目)]

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寺院名: 頂法寺(六角堂) 
宗派: 天台宗系単立 
所在地: 京都府京都市中京区 

「六角堂」 

 昨年の一月から初めて、ついこの間に満願した「洛陽三十三所観音霊場」の巡礼ですが、早速二巡目に突入しました。

 今回からは先達用の納経帳を利用することにしましたが、以降は「重ね印」にしてみようかとも思います。もっとも、毎回の墨書を拝見するのも楽しみの一つなので、別の納経帳にするべきかどうか悩ましいところですが。まあ、そう云うことはまず二巡目をコンプリートしてから考えることにすれば良いんですが。

 少なくとも京都での仕事が続く限りは、そう遠くない将来に二巡目も回り切れそうな気がします。少なくとも「中先達(全五巡)」ぐらいまでは、生きているうちに何とかなりそう。

[洛陽三十三所観音霊場 第一番(発願、二巡目)] 
如意輪観世音菩薩 

水薬師寺 [京都十二薬師霊場 第三番]

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寺院名: 水薬師寺 
宗派: 真言宗 単立 
所在地: 京都府京都市下京区 

「藥師如来」 

 住宅地の中にあるお寺で、幼稚園の敷地の中にあり、外見上は幼稚園そのものでした。…というよりも、お寺が始めた幼稚園の方が大きくなってしまい、お寺自体は幼稚園の建物に囲まれて、園庭にひっそりと佇んでいるという感じです。 

 入口の門も幼稚園の門と一緒なので、門のところには「お詣りの方はここから入って、寺務所に声を掛けて下さい」と云うような張り紙がしてありました。おそらくご住職と思われる方が対応してくださり、御朱印も頂いたのですが、なにぶんにも忙しそうで申し訳なく思いました。 

 本堂内部は非公開ですが、一月八日だけ開帳されるとのこと。 

[京都十二薬師霊場 第三番] 
水薬師 

東寺(教王護国寺) [洛陽三十三所観音霊場 第二十三番(満願)]

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寺院名: 東寺(教王護国寺) 
宗派: 東寺真言宗 
所在地: 京都府京都市南区 

「十一面観音」 

 昨年の一月から始まった洛陽三十三所観音霊場巡礼ですが、この東寺をもって満願いたしました。おそらく、京都には今後も行き続ける機会があるかと思うので、二巡目に突入する事になりそうです。 

[洛陽三十三所観音霊場 第二十三番(満願)] 
十一面観音菩薩 

御詠歌 
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東寺(教王護国寺) [京都十二薬師霊場 第二番]

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寺院名: 東寺(教王護国寺) 
宗派: 東寺真言宗 
所在地: 京都府京都市南区 

「薬師如来」 

[京都十二薬師霊場 第二番] 
金剛薬師 

東寺(教王護国寺) [京都十三佛霊場 第十二番]

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寺院名: 東寺(教王護国寺) 
宗派: 東寺真言宗 
所在地: 京都府京都市南区 

「大日如来」 

[京都十三佛霊場 第十二番] 
大日如来

東寺(教王護国寺) [真言宗十八本山 東寺真言宗]

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寺院名: 東寺(教王護国寺) 
宗派: 東寺真言宗 
所在地: 京都府京都市南区 

「弘法大師」 

[真言宗十八本山] 
東寺真言宗 

御詠歌 
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御朱印帳の間に、由緒書の紙をはさんで下さいました。 
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雙林寺 [京都十二薬師霊場 第七番]

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寺院名: 雙林寺 
宗派: 天台宗 
所在地: 京都府京都市東山区 

「医王殿」 

 円山音楽堂のとなりにある寺院ですが、すぐ近くの八坂神社や高台寺などとくらべ、観光客はあまり訪れる事がないようです。境内はひっそりとした感じで、静かにお詣りする事ができます。御朱印をお願いするついでに、本堂にも上げて頂けました。   

[京都十二薬師霊場 第七番] 
東山薬師 

法観寺(八坂の塔) [京都十三佛霊場 第十一番]

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寺院名: 法観寺(八坂の塔) 
宗派: 臨済宗建仁寺派 
所在地: 京都府京都市東山区 

「阿閦如来」 

[京都十三佛霊場 第十一番] 
阿閦如来 

佛光寺

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寺院名: 佛光寺 
宗派: 真宗佛光寺派 
所在地: 京都府京都市下京区 

「大悲無倦」 

 佛光寺は浄土真宗の本山(佛光寺派)の一つですが、御朱印をいただくことが可能です。

 認められている「大悲無倦」は、親鸞聖人が著した『顕浄土真実教行証文類(教行信証)』に含まれる『正信念佛偈(正信偈)』に出てくる言葉で、後ろに続く「常照我」とともに、「阿彌陀如来は常に見捨てることなく、常に私を慈悲の光で照らしてくれる」と云うような意味です。

平等寺(因幡堂) [京都十三佛霊場 第七番]

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寺院名: 平等寺(因幡堂) 
宗派: 真言宗智山派 
所在地: 京都府京都市下京区 

「薬師如来」 

 因幡堂もこのあいだお詣りしたばかりで、その時は香港から来られた巡礼者の方の通訳(もどき?)を偶々引き受けてしまったのでした。

 智積院で「京都十三佛」の御朱印帳を手に入れてきたので、再びお詣りしました。私の場合、こうした巡礼の順番は出鱈目のことが多いんですが、一番最初だけは第一番から開始した方が何となくいいかなと思い、前回来たときには御朱印を頂きませんでした。 

 このお寺、何となくですが頂法寺(六角堂)と共通するような、ある種の神秘的な雰囲気があるように思います。豊臣秀吉などによって度々行われた都にある寺院の場所替えの際、この平等寺と頂法寺だけは(?)、「寺ではなくてお堂だから!」という理屈で移転を免れてきたと云う話を、お寺の方から伺いました。もしかすると、これらのお寺が持つ神秘性は、(ある意味)格式の高い「寺院」ではなく、民間の信仰の中に融け込んだ「お堂」としての方向性と関係があるのかもしれません。

[京都十三佛霊場 第七番] 
薬師如来 

薬師院(こぬか薬師) [京都十二薬師霊場 第九番]

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寺院名: 薬師院(こぬか薬師) 
宗派: 黄檗宗 
所在地: 京都府京都市中京区 

「薬師如来」 

 第十番の菩提薬師と同様、住宅地の小さなお寺ですが、こちらはお堂の前に小さな境内があり、ベンチなどが設えてありました。こちらでも御朱印の対応に出てきて頂いたお寺の方とすっかり話し込んでしまい、お茶の接待まで頂いて仕舞いました。宿坊もされているようなので、いつか泊まりに来てみようかと。 

 黄檗宗のお寺で、ご住職は萬福寺の普茶料理を司っておられたとのこと。黄檗宗は中国語の発音を今に伝えるお経(梵唄)をはじめ、作法などにも他宗とは異なる独特のものがあり、たいへん興味を引かれます。 

 本尊の不来乎薬師(こぬかやくし)は毎年十月八日に御開帳で、その時には、何人かのお坊さんが集まって、盛大に法要が営まれるとのこと。ぜひ、黄檗宗の梵唄を生で聴いてみたいものです。 

[京都十二薬師霊場 第九番] 
不来乎薬師 

大福寺(菩提薬師) [京都十二薬師霊場 第十番]

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寺院名: 大福寺(菩提薬師) 
宗派: 天台宗 
所在地: 京都府京都市中京区 

「菩提薬師」 

 住宅地の中にひっそりと佇む小さなお寺で、ほぼ住居と一体となった本堂が直接道路に面していました。おそらく、こうした巡礼の札所でなければ、通り過ぎてしまうのかも知れません。 

 御朱印の対応に出てきて頂いたお寺の方からは、お寺の歴史や、さまざまな由来を説明していただきました。本尊の薬師如来像は、普段は厨子に収められて非公開ですが、年に一度一月十七日に限り御開帳されるとのことです。 

 こういう小さなお寺では、お寺の方と色々とお話しできるのが、観光地の大きなお寺ではなかなかできない楽しみの一つだと思います。京都十二薬師の巡礼は、(今のところ)余り巡礼者が多くないこともあってか、そうした「一寸長居して話し込んでしまう」ようなお寺の札所が多いようです。 

 菩提薬師(ほていやくし)というのは、一緒に祀られている布袋尊に因む呼称のようで、その布袋尊は「京都七福神」の一柱でもあります。お正月に京都に来たら、七福神巡りもしてみようかしら。 

[京都十二薬師霊場 第十番] 
菩提薬師 

壬生寺 [京都十二薬師霊場 第四番]

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寺院名: 壬生寺 
宗派: 律宗 
所在地: 京都府京都市中京区 

「歯薬師」 

 壬生寺にはこのあいだも行きましたが、その時にもらいそびれていた「京都十二薬師」の御朱印を頂いてきました。「は、は、は」と笑っている顔(私にはそのように見えなかったんですが…)から「歯薬師」と名付けられたという薬師如来像は、前回来たときはちょうど修復から戻って来たばかりで、車から運び出されてまだ包装された状態でした。

 今回は、真新しい阿彌陀堂の地下室に安置されているところを拝観できました。 

[京都十二薬師霊場 第四番] 
歯薬師 

成願寺〔大将軍〕

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寺院名: 成願寺〔大将軍〕
宗派: 浄土宗 
所在地: 京都府京都市上京区 

「長寳堂」 
 
 大将軍八神社と一条をはさんだ向かい側にあるお寺です。本堂は固く閉ざされていて、お寺の方によれば檀家さん以外には非公開とのことでした。

 山門を入ってすぐ左手に「長寳寺」と云う扁額が掲げられた小堂があります。中には、観音菩薩と地蔵菩薩が祀られているようです。

 よくわからないのは、御朱印に「洛陽二十九番」とあるのですが、門前には「乾三十三所 第二十九番」と云う石柱が立てられています。「乾三十三所」と云う別の観音霊場巡礼が存在するのかも謎ですが、これまた、お寺の方に直接訊いてみるしかなさそうです。

地蔵院(椿寺) [洛陽三十三所観音霊場 第三十番]

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寺院名: 地蔵院(椿寺) 
宗派: 浄土宗 
所在地: 京都府京都市北区 

「大悲殿」 
  
 これで洛陽三十三観音は、残り一箇所(東寺)だけとなりました。

[洛陽三十三所観音霊場 第三十番] 
十一面観音菩薩 

御詠歌 
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地蔵院(椿寺) - 鍬形地蔵

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寺院名: 地蔵院(椿寺)
宗派: 浄土宗 
所在地: 京都府京都市北区

「鍬形地蔵」 

 境内の地蔵堂に祀られている「鍬形地蔵」の御朱印です。もともとはこのお寺の本尊だったようで、おそらく、寺名の由来にもなっているものと思われます。

 「鍬形」の由来ですが、次のような伝説に基づくものだそうです: むかし乱暴者で強欲な村人が、その事を優しく諭そうとしたお坊さんを鍬で殴り顔にけがをさせた。そのお坊さんが入って行った寺に行ってみると、地蔵の顔から血が流れており、実はけがをさせたお坊さんは地蔵の化身だった。それを見た村人は深く悔悛した。

地蔵院(椿寺)

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寺院名: 地蔵院(椿寺)
宗派: 浄土宗 
所在地: 京都府京都市北区 

「五劫思惟」 

 椿寺の通称で知られる地蔵院は浄土宗のお寺ですので、ご本尊は阿彌陀如来です。正月三賀日のみ本堂が開扉されるとのことです。

 御朱印に「五劫思惟」とあることからも、修行中の阿彌陀如来(法蔵菩薩)の姿だと思うのですが、どんな造形なのかが激しく気になります。というのは「五刧思惟像」の造形はふつう、「五劫」と云うとんでもなく長い時間考えに考えて「思惟」したと云うことから、髪の毛が伸びた「アフロ仏」状態であり、また阿彌陀如来像のそうした「五劫思惟」造形例は非常に少ないようです。

 ただお正月となると、京都に住んでいない限りは、なかなかお詣りする機会がないので難しいかもしれません。どんな造形なのか聞き忘れたので、こんどお詣りする機会に、お寺の方に伺ってみたい気分でいっぱいです。

 椿寺の通称の通り、境内には大きな椿があり、春には枝垂れ桜とともに境内を彩るとのことです。春にもお詣りしたいお寺です。

清和院 [洛陽三十三所観音霊場 第三十三番]

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寺院名: 清和院 [洛陽三十三所観音霊場 第三十三番]
宗派: 真言宗智山派 
所在地: 京都府京都市上京区 

「聖観世音菩薩」 
 
 清和院・福勝寺・地蔵院・東向観音寺は、いずれも洛陽観音霊場の札所で、位置的にもわりと近接しています。東向観音寺は去年既にお詣りした関係で、残りの三箇所をお詣りすることにしました。

 この清和院は札所番号三十三番ですので、本来ならば最後にお詣りして結願にしようと思っていたんですが、秋の特別公開に合わせて東寺にお詣りしようという、どちらかというと世俗的な事情から、東寺が最後になりそうです。

 もっとも、今回は事前に予約をしていなかったのと(やはり世俗的な事情で)時間が押していたのとで、本堂の拝観ができませんでしたから、いずれにしてもまたお詣りすることになりそうです。それに、京都通いは当分続きそうな気がしますので、おそらく洛陽観音巡礼も、今後も回数を重ねることになるかと思われます(但し、聖観音像自体は、現在は九州国立博物館に所蔵されているとのことです)。

 それにしてもこの御朱印の筆跡、何とも融通無碍で味わい深い、素晴らしいものと思いました。 


[洛陽三十三所観音霊場 第三十三番] 
聖観音菩薩 

御詠歌 
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