寺院名: 地福寺
宗派: 真言宗醍醐派
所在地: 京都府京都市上京区
「日き里やくし如来」
京都十二薬師第六番の福勝寺よりすぐ近くの場所にあり、福勝寺で「折角なので、ついでにお詣りされては?」とお勧めされました。
街道に面した小さなお寺なのですが、住職のご案内を頂き、本堂では本尊の「日限薬師如来」をはじめ、その両側に居並ぶ十二神将像(いずれも元禄期の作)、平安期の作とされる地蔵菩薩像・大日如来像など、ごく間近でお詣りすることができました。
十二神将像の迫力有る造形も素晴らしかったですが、非常に目を引いたのは地蔵菩薩像でした。左手には、信者の方が奉納したであろう小さなハンドバッグ状の袋が二つ掛けられていました。とても古いもので、いつの時代なのかは定かではないですが、袋が掛けられたのはおそらく江戸時代の事なのではないか、とのことでした。素朴な信仰の形が永く残されていることに、感動を覚えました。
どの仏像も、長年の煤で黒ずんでいますが、近くで見ると、製作時の彩色や箔押しの痕を窺い知ることができます。こうした、仏像を拝観する機会は多いですが、ここまでごくごく間近で見る機会は意外と少なく、大変に感激しました。
[京都十二薬師霊場 第五番]
日限薬師