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お見送りの中国語

 いま住んでいるアパートの一階に、中国の方が住んでいます。

 ほとんど日本語が出来ないので、困ったことがあると手伝いに行ったりするのですが、そのついでに中国語を教えてもらって、それをお土産に帰ってきます。

 この間教えてもらったのは、お客さんなどが帰るときの会話です。

 「請慢走!」(どうぞゆっくり歩いてください → お気を付けてお帰りください)
 「請留歩!」(どうぞそのままで → お見送りは結構ですよ)
 
 「請」は丁寧な表現をするときの語です。

 お客さん、つまりお見送りされる方の台詞である「留歩」というのは、意味としては「歩みを留める」ですが、これはこういう場面にだけ使う「見送りはいりません」という意味の決まり文句だそうです。こういう特別な例を除き、ふつうは、現代中国語で「歩く」という動詞には「走」を使います。

 ですので、お見送りする方の「慢走」は、直訳したらユックリ(慢)あるく(走)という意味で、ここでの「走」には「はしる」という意味はありません。この単語は「ゆっくり歩く」という意味もありますが、ふつうは客人を見送るときの決まり文句として「お気を付けてお帰り」という意味として使われるようです。

 そういや、中国のレストランで食事をして帰るときも、店員さんが見送りながら云うのが「慢走!」でした。

 因みに発音は以下のようです:
 請慢走 Qing[3] man[4]zou[3] (チン マンゾウ)
 請留歩 Qing[3] liu[2]bu[4]  (チン リウプー)
 

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