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Richard Strauss の「ss」は何故、「ß」ではないのか

 今日(と明日)は i*See2010 と云う、岡大の学生主体FDイベントに参加していました。

 イベントの懇親会で、獨協大学のドイツ語の先生とお話しをする機会があったので、以前から疑問に思っていたことをお訊きしました。それは:

 Richard Strauss の「ss」は何故、「ß」ではないのか? また、Johann Strauß の「ß」は何故、「ss」ではないのか?

ということです。ドイツ語名のサイトをやっている割には、ドイツ語の知識が無さ過ぎる件については見なかったことにしてください。_| ̄|○

 結論から言うと、その答えは:

 その家の流儀でそう綴っているから。

…だそうです。因みに Strauß は「花束」という意味。

 ドイツ語の正書法が確立されたのは19世紀後半で、それまでは例えば: 「Göthe」は「Goethe」、「Köln」は「Koeln」と綴っていたのだそうです。ところが、正書法が確立した後は:

 前に複母音か長母音が来る場合は ss ではなく ß (eszett) を使う

ということになったのだそうです。そのときに、「ss」を採用したシュトラウス家と、「ß」を採用したシュトラウス家が有ったと、そういうことのようです。
 あと、かつての正書法には例外もあって、「daß」という、英語の「that」に相当する単語の場合は、短母音のうしろに「ß」を書いていたけれど、1996年に採用された正書法では「dass」と書くことになったわけです。

 …というような内容の説明をしてくださいました。

 ついでに。お互いに R. Strauss が好きという事が判明したばかりではなく、Karl Böhm 好きということも分かって、話は延々と音楽談義にまで発展してゆきました。

 そんなわけで、たいへん収穫の多い懇親会でした。微妙に方向がずれている気がするのは、気にしない方向で。

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