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自転車で最上稻荷(その5)

 最上稻荷奥の院(一乗寺)から15分ほど、土のむき出しになった山道(雨だったら滑りそう…)を下り、次の目的地の龍泉寺に向かいました。

 
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 ここも日蓮宗のお寺なのですが、門柱のところには「最上教本部」と書かれており、「日蓮宗最上教」という記述も見られたりします。

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 最上稻荷・奥の院(一乗寺)・龍泉寺と、三者の関係がどうなっているのか、訳がわかりませんが、おそらくかつての神仏習合の時代はそういう細かいことはどうでも良かったのでしょうか…?

 この龍泉寺の境内はとても広くて、龍王池という巨大な湖(溜池?)があります。門柱のところから本堂までは、池の周りを半周する必要があり、けっこうな距離でした。

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 本堂は瓦の意匠が美しくて、どこか中国風の雰囲気です。

 こちらでも御首題を頂こうと思い寺務所に寄ったところ、ご住職は不在のようで、書き置きのものを頂きました。受付には二人の方が居られたのですが、一人の方は岡山の地理や歴史に大変詳しく、しばらくの間、レクチャーをして頂きました。その間、もう一人の方は奥で書き物をされていたのですが、その方にお願いして、御首題帳の表書きを書いて頂きました。

 この龍泉寺には、龍王の滝という水行を行うための滝が設えられています。このときには誰も居ませんでしたが、ここへ修行に訪れる人は多いようです。

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 龍泉寺から最上稻荷に向かって、再び山道を歩きました。そろそろ日が傾きはじめてきたので、急ぎ足での下山です。

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 最上稻荷から奥の院、龍泉寺と一巡して大体二時間ほどの行程でした。徒歩の場合、ほとんど登山道のような小径ですので、靴はそれなりのものを履いて行く必要があります。自動車ならば、かなり遠回りですが、最上稻荷から奥の院・龍泉寺とも歩かずに到達できるようです。

 
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 最上稻荷の駐車場の片隅に置いてきた自転車に戻って来た時には、陽の光も茜がかってきていました。ここから自転車で自宅までは、大体一時間半程度でした。今回も、大変良い運動になりました。

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 今度は、備中国分寺から総社にかけて走ってみようと思います。

自転車で最上稻荷(その4)

 どんどん上って行くと、ちょっとした登山というか、かなり本物の登山に近いような山道を登ることになりました。それでも、道の両側には赤い鳥居とか、祠とか、お題目とか、神道と仏教がごちゃ混ぜになって並べられていました。

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 始めは樹林の中の小径でしたが、やがて頂上が近づいてくると、空が開けてきました。眺望は所々で吉備路が望めるような場所があったものの、それほど優れたものではありません。

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 麓の最上稻荷から三十分ぐらいの登りで、奥の院(一乗寺)境内の一角に飛び出しました。開けた空の下、「天空の庭園」とでも呼べるような場所で、秋晴れの空も相まって、とても気分の良い場所です。

 その庭園のような場所には、お題目を刻んだ石碑が林立していました。何から何まで、書いてある文字は「南無妙法蓮華経」のお題目で、なかなかの迫力です。

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 きつねさんの前掛けも南無妙法蓮華経。(・ω・)

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 最上稻荷奥の院、といっても最上稻荷自体との関連はあまりないように見受けられました。神仏習合の色合いが強く出た最上稻荷に対して、奥の院は外見上、むしろふつうの日蓮宗の仏教寺院に近いものがありました。

 ただですね。本堂からエンドレスでシンセサイザーの伴奏による日蓮大聖人を讃える歌(オペラ風?)が流れていて、それだけが、どうもこの山深い場所にそぐわないような気がしてなりませんでした。

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 お詣りを済ませて、寺務所で「御首題をお願いします」と念押しして、最上稻荷の売店で購入したばかりの御首題帳をお出ししたところ、快く御首題を頂く事ができました。初めて頂いた「御首題」でした。

自転車で最上稻荷(その3)

 やっと、最上稻荷の大鳥居までたどり着きました。じつはこの鳥居だけは、数年前にはじめて岡山に来たときに見た記憶が有ります。

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 岡山に初めて来たのは2003年の事で、くらしき作陽大学で開かれたゴールドシュミット国際会議(Annual V. M. Goldschmidt Conference)に参加するための来岡でした。岡山空港から倉敷に行く途中、最上稻荷の近くを通るのが近道なので、その時に空港バスの窓から大鳥居を見たのでした。

 もっとも、目的地が倉敷だったので(しかも一泊だけ)、その数年後に住むことになるとは思ってもいなかった岡山は素通りでしたが。

 大鳥居から最上稻荷までは一本道で迷うことは無いのですが、困ったのは自転車を置く場所が見つからないという事でした。山門へと続く参道は仲見世と云うのか、細い商店街になっていて、その中に自転車で乗り入れてしまったのですが、途中から石段混じりの道になって往生しました。

 仕方が無いので、近くのお店の人に教えてもらった裏道から最上稻荷の駐車場に抜け、すみっこの方にコッソリと(?)自転車を置かせてもらいました。

 鳥居もあるし、最上稻荷という名前からしても神社のようですが、江戸時代以前からの神仏習合の流れを汲んでいるためにそう見えるだけで、実態は日蓮宗の仏教寺院(妙教寺)です。もっとも、少し前までは「最上稻荷教」として日蓮宗から独立していた時期もあり、その歴史は些か複雑のようです

 その山門は、戦後になって再建されたという鉄筋コンクリート造りの、インド風の門でした。

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 境内はそれなりに広いのですが、何よりも本殿(霊光殿)は壮大で、巨大なしめ縄ともども圧倒される規模です。但し、この建物自体は歴史的なものではなくて、最近作られたものではありますが。

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 たいへんな人出でごった返すという初詣ほどではないですが、境内には多くの参拝者が途切れることはなく、本殿の中からは御祈祷の修法と木鉦の音が絶え間なく聞こえていました。

 せっかく日蓮宗のお寺にお詣りするので、新しく御朱印帳を求めて、日蓮宗系専用の「御首題帳」とする事にしました。観光地のように大きな売店があり、そこで新しい御朱印帳を購入し、受付で御首題をお願いしたのですが、「妙法」という、一般的な墨書しか頂く事ができませんでした。

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 むしろ、歴史的な建物という意味では、本殿の背後にある旧本殿(霊応殿)のほうが趣があります。江戸時代の建築で、長い廂のような部分を持つ特徴的な建物です。見た目は、お寺というよりも完全に神社の社殿です。

 その周囲には七十七末社と呼ばれる、小さな祠が取り囲んでいて、お線香を一本一本上げながら一巡するのが習わしになっているようです。

 こんなふうに、神社とお寺の中間のような感じで、まさに神仏習合という不思議な空間ではあります。

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 さて、その旧本殿の近くから、裏山へと続く山道を登って、奥の院へと向かうことにしました。お題目が書かれた石碑や、お稻荷さんの祠などが並ぶ石段を登って行くのですが、やがて急な石段となり、ちょっとした登山の気分です。

自転車で最上稻荷(その2)

 吉備津神社から先、しばらくは田畑の中を通る農道のような道を進むのですが、どういう訳か、最短経路ではない曲がりくねった経路になっているようです。その都度案内の標識があるので、ナントカ迷わずには進めましたが。

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 やがて、山陽自動車道の岡山ジャンクションまで来ると、その真下あたりで自転車道路も分岐しています。左に進めば総社方面へと続く吉備路自転車道、右に進めばこれから向かう最上稻荷・足守方面へと続く吉備高原自転車道です。

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 吉備路自転車道と較べると、吉備高原自転車道はあまり一般的ではないのか、看板等の整備状況の質が急に落ちたように思えました(要するに、道がわかりにくい)。分岐してすぐにある、岡山自動車道路の下を潜るところも、標識がなかったので半信半疑で進んだら合っていたという按排でした。


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 ↑ 多分、こんな感じ。

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 とはいえ、いちおうは所々に標識が立ったりしているのと、途中から見え隠れする最上稻荷の大鳥居を目指していけば良いという事を知っていたので、ナントカなりましたが…。

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 この場所(上の写真)だけはわかりませんでした。ここは直進が正解なのですが、右に分ける道路に矢印が書かれていて、それに従うと別の方向に行ってしまいます。途中で気がついて引き返したので、いつぞやのような惨事には至りませんでしたが。

 下の地図上では中央の丁字路が、その「わからなかったところ」で、県道七十三号線に沿って南へ進むのではなくて、東に向かって直進(この道の方が細い)するのが正解です。


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 その「わからなかったところ」を過ぎると、住宅地の中の路地を通り抜け(これはこれで、わかりにくいんですが)、横断橋を渡れば、最上稻荷の大鳥居は目の前でした。

自転車で最上稻荷(その1)

 この間ひどい目にあった(?)吉備路自転車道ですが、気を取り直して、今度は最上稻荷まで行ってみることにしました。

 
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 ↑ この地図の経路はかなりいい加減で、実際の自転車道路と(多分)完全には一致していません。あくまでも、おおよその目安です。大筋では合っているとは思いますけど。

 前回見落としていた吉備路自転車道の入り口は、津島運動公園から岡山市街を背にして国道五十三号線を西に進み、「岡山中央病院」を過ぎてすぐのところ、右側の歩道のところにあります。下の写真の中央付近で、歩道が二手に分かれ、右側の道に「吉備路」の青い標識が立っています。

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 しばらくは川沿いに土手の上を通って、自転車道が続いています。「吉備路」と書かれた標識さえ見落とさなければ、多分迷うことはないと思いますが。


 簡単に迷った例外挙手。


 (o´Д`)ノ'`ィ!


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 商科大学の近くには、自転車用の横断橋もあります。

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 自転車道自体は、必ずしも一直線ではなくて、部分的にはかなり入り組んでいる場所もあります。

 岡山方面から来たとき、一番最初に通る、入り組んでいてわかりにくい場所は、吉備津彦神社と吉備津神社の間、はなぐり塚の周辺ではないかと思います。

 そういう所には、簡単な地図も附記した標識が立っていて、迷わないようになっています。

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 途中で吉備津神社と吉備津彦神社にも寄り道しました。…が、全国一の宮巡拝の御朱印を頂くためだけだったので、大急ぎでお詣りだけして、先を急ぐことにしました。吉備津神社までは前回に来た道ですが、ここからは未知の領域です。

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 遠くに吉備津神社の社殿(中央のいちょうの木があるところ)を見ながら、さらに西へと向かいます。